日本スポーツ法学会第24回大会報告


 

1.開催日: 2016年12月17日() 
 

2.会場: 中央大学 後楽園校舎 6418教室、6426教室、5334教室

      (東京都文京区春日1-13-27

 

       

    

3.全体テーマ: 「アンチ・ドーピング体制の整備に関する法的課題」

 

4.協力・後援

  【協力】
  ・公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会
  【後援】
  ・中央大学
  ・東京大学スポーツ先端科学研究拠点
  ・スポーツ庁
  ・公益財団法人日本スポーツ仲裁機構
  ・公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構
  ・公益財団法人笹川スポーツ財団

 

5.大会主旨

 スポーツ基本法が制定され、2020年東京オリンピック・パラリンピックを間近にひかえ、関係する法制度の構築は喫緊の課題となっている。特に、スポーツ庁においては、昨年12月に、「アンチ・ドーピング体制の構築・強化に向けたタスク・フォース」による最終報告書(本年11月8日に公表済)が公表された、また、これを受け、本年11月29日には、スポーツ議員連盟、及びその下に設置される「アンチ・ドーピングタスクフォースWG第1回会合」が開催され、以後、具体的な法案化の作業が急ピッチで進められる予定である。これらと連動して、日本スポーツ振興センター、日本アンチ・ドーピング機構も総合的・体系的な体制の整備について調査研究を進め、制度構築とインテリジェンス連携の強化を検討している。また、日本のスポーツ界においても、アンチ・ドーピング対策への対応は、スポーツの健全性を確保し、競技会を成功裏に開催し、スポーツ選手の人権を保護するために、必須の課題であることは言うまでもない。

 他方、近年では、ロシア陸連によるドーピング違反事件、シャラポア選手、パク・テハン選手などによるドーピング違反事件、ブラジルやスペインでの国内ドーピング検査機関の承認取消問題、スペインにおける証拠品として押収された血液バックの破棄をめぐる裁判例、WADANADOIOCIFNFなどによるドーピングに関する処分決定をめぐる紛争など、様々な問題が生じており、解決すべき多くの法的課題が存在している。

 以上の動向と問題を認識し、アンチ・ドーピング体制の整備に関して、法的な課題を多角的・学術的に議論し、さらに中長期的な展望を考えることとした。

 

6.自由研究発表(9時−11時30分)

 

Aグループ 司会・進行:酒井 俊皓・鈴木 知幸

虎ノ門協同法律事務所
大橋 卓生(写真)
東京フィールド法律事務所 安藤 尚徳
東京フィールド法律事務所  
安藤 尚徳(写真)
虎ノ門協同法律事務所 大橋 卓生
公益財団法人日本相撲連盟
櫟原 利明
「小規模スポーツ団体のガバナンスの構築における実践と課題」 「小規模スポーツ団体の不祥事に関する相談窓口の現状とあり方に関する考察」 「公益法人改革の一様相 〜日本相撲協会定款を題材として〜」
「スポーツ法学教育の新たな試み〜法学部教員の各専門法学分野からスポーツにアプローチする〜」 「スポーツからフェア(公正)を考える〜高校・大学での授業実践を通じて〜」
桐蔭横浜大学スポーツ健康政策学部
吉田 勝光
ひまわり総合法律事務所・近畿大学法学部  宮島 繁成

 

Bグループ 司会・進行:竹之下 義弘・石堂 典秀

早稲田大学・Field-R法律事務所
松本 泰介
Field-R法律事務所  
杉山 翔一
同志社大学政策学部
川井 圭司
「ニュージーランドの代表選考仲裁における判断基準〜スポーツ仲裁における司法審査の在り方〜」 「リオ五輪、パラリンピックにおけるロシアの競技者の参加資格をめぐる一連の仲裁判断の内容と今後のアンチ・ドーピング体制について」 「アメリカ大学スポーツにみるアマチュアリズムの崩壊〜労働者化する学生選手〜」
弁護士法人虎門中央法律事務所
田中 敦
鹿屋体育大学
森 克己
「アンブッシュマーケティングへの法規制の現状と課題」 「イギリスラグビー・フットボール・ユニオンのチャイルド・プロテクション制度の意義と課題」

 

7・理事会(6421教室)(12時15分−13時) 

 

8.総会(5334教室)(13時−14時)

 

現会長任期満了につき、新会長として、奈良女子大の井上洋一現副会長が選出された。


■望月浩一郎現会長挨拶

■井上洋一新会長挨拶

 

9.シンポジウム(5334教室)(14時15分−18時)

 

「アンチ・ドーピング体制の整備に関する法的課題」      

       

        総合司会:菅原 哲朗(キーストーン法律事務所)

 

(1)  来賓挨拶  (14時15分


馳 浩 氏
衆議院議員、前文部科学大臣、
スポーツ議員連盟アンチ・ドーピングWG事務局長

(2)  個別報告  (14時20分−15時50分

@「ロシアドーピング問題が提起した課題」 A「タスク・フォース等報告と課題」 B「刑法・比較法の視点から」 C「民事法の視点から」 D「規律パネル・規則違反・不服申立の視点から」
山崎 卓也
Field-R法律事務所)
境田 正樹
(東京大学理事・四谷番町法律事務所)
山佳奈子
(京都大学大学院)
棚村 政行
(早稲田大学法学学術院)
早川 吉尚
立教大学/瓜生・糸賀法律事務所)

 

(3)パネルディスカッション 第1部(15時55分−17時

    パネリスト     馳浩   (衆議院議員、前文部科学大臣)

              浅川伸  (日本アンチ・ドーピング機構専務理事)

宍戸 常寿 (東京大学大学院)

山 佳奈子(京都大学大学院)

棚村 政行 (早稲田大学法学学術院)

早川 吉尚 (立教大学/瓜生・糸賀法律事務所)

山崎 卓也 (Field-R法律事務所)

モデレーター    境田 正樹 (東京大学理事・四谷番町法律事務所)

齋藤 健司 (筑波大学)

 

(4)パネルディスカッション第2部 (17時05分−18時

    パネリスト     浅川 伸 /   宍戸 常寿 /   山 佳奈子   /   棚村 政行 /   早川 吉尚 /   山崎 卓也 

モデレーター    境田 正樹 /   齋藤 健司